解体工事をする前には、必ず電気配線や電気設備の撤去をしなくてはいけません。電気を停止するだけでなく、屋外の電気の引き込み線を撤去する必要があります。
手続きは解体業者に委託することも可能ですが、契約者である施主自身が行った方が早く済むため、施主が行うのが一般的です。手続き忘れると工期が遅れてしまう可能性があるため、停止の手続きは確実に行いましょう。
電気の撤去は、次のような手順で行われます。スムーズに手続きできるように把握しておきましょう。
「電気ご使用量のお知らせ(検針票)」などで電力会社を確認の上、電力会社に電力の使用停止手続きをします。
その際「解体工事に伴う停止」であることを必ず伝えましょう。
電力会社が電気設備(電気メーター・アンペアブレーカーなど)を撤去します。家に引き込まれている電気配線も取り外します。
これらの撤去は無料で行ってもらえます。
電気の停止・撤去する際に注意したいポイントは、主に3つあります。
電気会社にもよりますが、撤去依頼してから撤去スタートまで1週間程度かかります。また、電気の撤去には当日の立ち合いが必要となる点も注意が必要です。
解体工事開始までに電気が撤去できていない場合は、解体工事ができない可能性もあるため、解体工事が決まった段階で、早めに電気会社に連絡しておくことをお勧めします。
電力会社に電気の使用停止を依頼する際は、「解体工事に伴う電気撤去」であることを必ず伝えましょう。伝え忘れてしまうと、電気の停止手続きしかされず、電気設備や配線を撤去してもらえない可能性があります。電力会社に解体工事のためすべて撤去してほしいことを伝えれば、問題なく作業してもらえるでしょう。
電気会社からお客様番号もしくはメーター番号を聞かれるため、控えておくことが大切です。また、解体工事の日程を聞かれる場合もあるので、予め確認しておくと安心でしょう。
電気と同様、ガスも解体工事前に必ず供給停止をする必要があります。工事中にガスが供給されている管を重機などで損傷してしまうと、引火したり爆発したりする危険性があるからです。
家庭に供給されているガスには、大きく分けて3種類の方式があります。
・プロパンガス
・集中プロパン
・都市ガス
基本的にはガスボンベやガスメーターを見れば、利用中のガス会社を確認できます。もしくは、毎月の請求書などに記載されているガス会社に連絡をすれば間違いないでしょう。
その際、電気と同様、必ず「解体工事をするための撤去依頼」だと伝えてください。このように伝えないと、停止するだけの扱いになるケースがありますので注意してください。お客様番号もしくはメーター番号を控えておくこともお忘れなく。
それでは、それぞれの違いについて見ていきましょう。
プロパンガスには2種類の供給方法があります。多くは個別プロパンといって、ガス会社がガスを充填したボンベを各家庭に設置して使用するものです。
個別プロパンの場合はガスボンベにガス会社の連絡先が記載されているので、そこに連絡を入れましょう。もしくは、ガスメーターに記載されている設置会社に連絡が必要なケースもあります。ガスの開栓時の契約書類などにも詳しい連絡先が載っているので、そちらを確認してみるのもいいでしょう。
個別プロパンに対して集中プロパンというのは、まとまった住宅街や集合住宅、または工場などの事業者に、まとめて1ヶ所に貯蔵しているガスを供給する方法です。安定性や安全性に優れており、ガス代も比較的安いという特徴があります。
こちらは地域を管轄するガス会社に連絡することになります。規模の大きい会社が多いため、対応は比較的速いことが期待できますが、それでもスケジュールには余裕をもって連絡を入れるようにしましょう。
ここまで電気とガスについては、停止や撤去の連絡が必須とお伝えしましたが、水道に関しては、解体工事前に停止や撤去も行わないでください。解体工事には塵やほこりの飛散が発生するため、それらを抑えるために散水を行います。
「解体工事中も水道だけは使用するため、事前の停止不要」ということをしっかり覚えておいてください。
気になるのは、工事中の水道代を業者と施主のどちらが支払うのか?ですよね。
これに関しては、特に決まりなどはなくケースバイケースです。双方の認識違いで後々のトラブルにならないように、予め見積の際にどちらの支払いになるのか、またその場合はどのように精算するのか、などを確認しておくと良いでしょう。
今回は、解体工事前にやることの一つ、インフラの停止・撤去についてご説明しました。
「電気・ガスは解体前の停止・撤去が必須、水道だけ不要」ということを覚えていただければと思います。
解体工事の大まかな流れに関しては、こちらよりご確認ください。
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